電気代が年々高くなっているけど、太陽光発電を導入すればどれくらい下がるの?」そんな疑問を持つ方は多いはずです。本記事では、太陽光発電の仕組みから実際にどの程度電気代が削減できるのかを初心者にもわかりやすく解説します。
太陽光発電の基本的な仕組み
太陽光発電は、太陽の光エネルギーをソーラーパネル(太陽電池モジュール)で電気に変換するシステムです。発電された電気は直流ですが、家庭で使う電気は交流。そのため「パワーコンディショナー」という機器で交流に変換して利用します。
発電の流れは以下のとおりです。
- 太陽光がパネルに当たり電気が発生
- 直流電気をパワーコンディショナーで交流に変換
- 家庭内の電気として利用
- 余った電力は売電、もしくは蓄電池にためて夜間に使用
これにより、家庭での電力消費を大幅に削減できます。
太陽光発電で電気代はどれだけ下がる?
太陽光発電の効果は「電気代の節約+余剰電力の売電収入」です。ここでは具体的にどれくらい下がるのかを見ていきましょう。
平均的な削減効果
総務省の家計調査によると、4人家族の月々の平均電気代はおよそ1万2,000〜1万5,000円(2025年時点)。
太陽光発電を導入した場合、次のような効果が期待できます。
- 4kWシステムを設置した場合の年間発電量:約4,800kWh
- 一般家庭の年間使用量:約5,000kWh
- 自家消費率40%とすると、年間約2,000kWhを削減(約6万円分)
- 残りは売電収入として年間約3〜4万円
合計すると年間9〜10万円の家計効果が期待できます。
電気代上昇を考慮した効果
2020年代以降、電気代は再エネ賦課金や燃料費調整額の影響で上昇傾向です。電気代が1kWhあたり40円を超えると、太陽光発電の節約効果はさらに拡大します。将来的には年間10〜15万円の節約も見込めるケースがあります。
売電収入と自家消費のバランス
かつては「売電して儲ける」時代でしたが、現在は売電価格が下がっており、自家消費で電気代を下げるのが主流です。
- FIT制度の売電単価(2025年):1kWhあたり16円前後
- 電力会社から買う単価:1kWhあたり30〜40円
つまり、売るより自宅で使う方が2倍以上お得です。そのため、昼間に電気を多く使う家庭や蓄電池を導入する家庭は特に効果が高くなります。
蓄電池を併用した場合の効果
蓄電池を設置すると昼間の余剰電力をためて夜間に使えるため、さらに電気代削減効果が高まります。
例:6kWhの家庭用蓄電池を導入
- 昼間に余った電気をためる
- 夜の照明や家電で利用
- 電気代の購入分を年間2〜3万円削減
また、停電時にも電力を確保できるため、防災面でも安心です。
太陽光発電導入のメリットと効果まとめ
メリット
- 電気代の大幅削減
- 余剰電力の売電による副収入
- 停電時の非常用電源として利用可能
- 環境負荷の低減
デメリット
- 初期費用が高い(100〜180万円)
- 天候によって発電量が変動
- メンテナンス費用が必要
これらを理解した上で導入を検討することが重要です。
事例紹介:実際にどれくらい下がった?
ケース1:東京都の4人家族
- 5kWの太陽光を導入(150万円)
- 年間電気代削減:約7万円
- 売電収入:約4万円
- 合計で年間11万円の効果
- 13〜14年で投資回収見込み
ケース2:地方のオール電化住宅
- 7kWの太陽光+蓄電池を導入(250万円)
- 電気代削減:年間12万円
- 売電収入:約6万円
- 合計で年間18万円の効果
- 15年で回収可能、以降は黒字
太陽光発電を導入する際のチェックポイント
- 屋根の向き(南向きが理想)
- 日射量(地域差あり、九州>関東>北海道の順で有利)
- 家族の電気使用量(昼間に多いほど有利)
- 蓄電池の有無
- 補助金の活用(自治体によって5〜20万円程度の補助あり)
これらを事前に確認することで、効果を最大限に引き出せます。
今後の電気代と太陽光発電の価値
電気代は今後も上昇傾向が予想されています。石油・ガス価格の高騰や再エネ拡大に伴う制度コストが影響しているためです。
その中で「自宅で電気をつくる」太陽光発電は、家計を守る有力な手段としてますます注目されています。
さらに、電気自動車(EV)やスマート家電と連携させることで、自宅全体のエネルギーマネジメントが可能になり、効率的な暮らしが実現します。
まとめ
太陽光発電を導入すれば、年間9〜15万円の電気代削減効果が期待できます。電気代が上昇する時代において、自家発電による節約と安心感は非常に大きなメリットです。
ただし、初期費用や設置条件によって効果は変わるため、導入前には必ず複数の業者から見積もりを取り、補助金制度も含めて比較検討することが重要です。
効率的に導入を進めるためには、一括見積もりサービスを利用し、最適なプランを見つけることをおすすめします。